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2・11 「建国記念の日」を考える福山市民のつどい

2・11 「建国記念の日」を考える福山市民のつどい
『右傾化する今を考える』―「教育勅語」から見えてくるもの

 自民、維新の連立、そして参政、国民と連携する高市政権は、物価高騰に苦しむ市民の声を無視し、防衛費の急増、安保三文書・非核三原則、国旗損壊罪・非常事態条項の導入、スパイ防止法制定などと、侵略反革命戦争に向けた攻撃を激化させている。
 このような中、「2・11建国記念の日を考える市民のつどい」が福山でおこなわれ、岸 直人さん(教科書問題を考える市民ネットワーク・ひろしま)の講演があった。
 「平和都市ひろしま」を改めてとらえなおす機会となったので、以下に紹介する。
 すでに多くの市民も周知のことだが、広島市の松井市長は、市長就任後の二〇一二年から、毎年新規採用職員と新任課長級職員研修で教育勅語の一部を引用している。

―これまでの松井市長の発言―

 二〇年度:教育勅語を個々にみていくと、今でも大事にすべき様々な教えが入っている。
 二一年度:教育勅語の中身は、今でも通用する民主主義の基本的な概念を述べている。
 二三年度:なんといわば、民主主義の素晴らしいことを書いてある文章、 民主主義の先端を行くようなもの
などと述べている
 二三年一二月にマスコミ報道があり、松井市長に対し全国の市民からの抗議、批判の声があがるが、その後も研修で引用し続けている。

―教育勅語のどこが今でも通用する民主主義の素晴らしいものなのか―

 教育勅語は、明治以降 急速な西欧化に対する危機感の中で、一八九〇年、首相・山縣有朋によって、天皇を中心とした「国体」を強化するための教育の基本として作られた。そして、日本がアジア、太平洋地域において侵略反革命戦争を遂行するための精神的支柱を形成していった。
 しかし、敗戦によって一九四八年国会で、教育勅語は排除、失効している。

―戦後の教科書の歴史を振り返ると―

 一九五三年、池田・ロバートソン会談で、アメリカは道徳教育の復活を日本に強く要求し、日本は、愛国心や自衛の自発的精神を育てる教育、広報の促進に同意した。
アメリカの狙いは日本を「反共の防波堤」にすることである。
 一九五五年~第一次教科書攻撃で、戦争責任・天皇制・軍国主義・加害の記述が減る
 一九七五年~第二次教科書攻撃で、侵略・加害を書かせない、日米安保を書かせる、自衛隊を明記させる
 *一九九一年、韓国の元「慰安婦」女性たちが日本政府を相手取り提訴、それをうけ九三年の河野談話 九五年村山談話が発表される。
 一九九六年~第三次教科書攻撃で、「新しい歴史教科書をつくる会」、日本の前途と歴史教育を考える議員の会、日本会議などが、南京虐殺、「慰安婦」、七三一部隊を否定、国家主義歴史観を主張する。
 二〇〇六年、安倍内閣で教育基本法が改悪され愛国心条項が盛り込まれる。
 二〇一八、一九年~それまでの「道徳の時間」から、「特別の教科 道徳」が小学校、中学校で実施され、国が子どもの「道徳性」を評価するようになる。

―なぜ今 教育勅語なのか―

 高市政権、松井市長、日本会議や神社本庁などの右翼勢力が「教育勅語は素晴らしい」と言ったとしても、民衆はすぐに納得しない。ふたたび侵略反革命戦争体制を構築させるために、かつて教育勅語が天皇の絶対的権威により、民衆を結束させるのに大きな力を発揮したことをよく知っている権力者が、教育勅語を蘇らせようとしている。
 そして、『特別の教科 道徳』に姿かたちをかえて脈々と子どもたちの成長の養分とされ続けようとしているのだ。
 戦争ができる国にするためには、教育勅語のような、強制的に国民を統合できる国家道徳的価値観が必要なのである。その価値観を国家権力は「愛国心」と呼ぶ。
 以上のような話があった。気の引きしまるような内容だった。参加者からは、「これから希望ある未来を切り開こうとする若者や子どもたちに、過去の侵略戦争への道を再び歩ませるわけにはいかない、ひとりひとりが人権を尊重し、安心して暮らせる社会をめざし、連帯して闘おう」との声が上がった。最後に主催者から、毎年おこなっている「日の丸」「君が代」を強制しないことを求める教育委員会への申し入れ行動への参加の呼びかけがあった。


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